浄土真宗では、お水を供える茶陶器や精進料理をお供えする霊具膳(りょうぐぜん)を使いません。
それは、阿弥陀仏に帰依する浄土真宗門徒の故人やご先祖様は、阿弥陀様の導きにより、みな平等に、その極楽浄土に往生しているという教えのもと、お水などをお供えする必要がないからです。
そんな極楽浄土には、八功徳水(はっくどくすい)といって、甘く冷たく、清浄な心身を養う八つの功徳を持つといわれる水や、七宝色の美しい食器に食べ物が並べられ空腹とは無縁の世界があって、そこに故人は往生するとされております。
ただ浄土真宗でも、ご飯などをお供えしますが、食の存在や食を作る人などによって、命が生かされていることに感謝するという意味を大切にしております。