整理・処分

2023/6/29
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『お墓じまいする前に』

 これまでも跡取りの方がいないために墓じまいをするケースがありました。

 それは自身や先祖の霊が、無縁仏にならないように、自分の代で、可能な限り遺骨を拾い、御寺院に遺骨を預けて、永代供養してもらうという供養方法の一つでした。

 近年は、お墓参りができない遠方に子供達の生活拠点があるといったケースで墓じまいされることもあります。

しかし墓じまいの合意形成が取れないケースがあります。

ご先祖様への思いや、故郷のつながりに対する心情的部分で、祭祀承継者本人、兄弟姉妹、子供、孫の中には、そのままにしておきたいという方もいらっしゃいます。

 お墓は、樹木葬、永代供養墓、納骨堂と違って、ご先祖から子孫代々と、ずっとその土地を利用する権利があることと、祭祀承継者が埋葬を認める範囲内に限り、全ての血族がそこに眠ることができる場所です。

一方の永代供養墓、樹木葬、納骨堂は、一人や一代限りの遺骨の収蔵・埋葬地になりますので、2代3代を続く中で、それぞれの遺骨が様々な土地に分散していく可能性があります。


 一族が過去、現在、未来とつながる中で、どのように供養の足跡を残すかという悩みは、簡単に答えはでませんが、お墓しかない特性を踏まえて、墓じまいされる前をゆっくりお考えいただければと思います。

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